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ケーキが“芸術”になった日

tarte&cafe いとお菓子の更新担当の中西です。

 

 

~ケーキが“芸術”になった日~

 

 

ケーキの歴史を語るとき、絶対に外せないのが「砂糖の普及」です。砂糖が普及したことで、ケーキはただの甘い焼き菓子から、クリームや飴細工、繊細な装飾をまとった“芸術作品”へ変化していきます。今回は、ケーキが一気に華やぐ時代の流れを追いかけます。✨


1. 砂糖は“白い宝石”だった

いま砂糖はスーパーで簡単に買えますが、昔の砂糖は貴族の贅沢品。薬のように扱われることすらありました。
ところが大航海時代以降、サトウキビ栽培と交易が広がり、砂糖の流通量が増えるにつれて、甘味文化が大きく変化します。

砂糖が増えれば、

  • ジャム

  • シロップ

  • 砂糖漬け

  • クリーム
    などが発展し、ケーキの表現力が爆発します。


2. フランスが“ケーキ文化の中心”になった理由

ケーキといえばフランス、というイメージがある人も多いはず。フランスでは宮廷文化の発展とともに、菓子職人が重用され、技術が体系化されていきます。

クリームを泡立て、層を作り、香りを操り、見た目を整える。
ケーキ作りは「材料を焼く」だけでなく、組み立てる・飾る・演出する方向へ進化していきました。

ここで登場するのがパティスリー(菓子店)の文化。菓子職人が腕を競い、レシピが洗練され、ケーキは“味覚と視覚の両方で楽しむもの”になっていきます。


3. オーブンと温度管理がケーキを変えた️

ケーキの質は、オーブンの性能に左右されます。昔は薪や石窯で焼くため、温度が安定しにくく、繊細なスポンジや焼き菓子の再現が難しかった。

しかし、製鉄技術や工業化が進み、オーブンの温度管理が改善されると、

  • 焼きムラが減る

  • 膨らみが安定する

  • 新しい食感に挑戦できる
    という革命が起きます。

ケーキは“偶然の産物”から“狙って作る作品”へ近づいていきました。


4. クリームとバターの進化

ケーキの「ごちそう感」を作るのは脂肪分です。
バターや生クリームが安定的に供給されるようになると、ケーキは一段とリッチに。バタークリームやカスタード、ムースなど、口どけの世界が広がります。

ここで重要なのは、ケーキが「保存食」ではなく「食べる喜びを最大化するもの」へ転換したこと。
つまり、ケーキは嗜好品としての地位を確立したのです。


5. ケーキは“見せる料理”になった✨

砂糖が普及すると、飴細工やアイシング、マジパンなどが発達し、ケーキはどんどん華やかになります。
結婚式、舞踏会、祝宴――ケーキは場を盛り上げる象徴へ。

この時代に育まれた「ケーキ=特別な日の主役」という価値観は、現代にもそのまま残っています。✨